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  • 執筆者の写真鈴木 翔太

現状は無意識の内に形成される

この記事を閲覧していただきありがとうございます。


今回は、現状(ステータス・クオ)と無意識の関係について考えてみたいと思います。


今私の目の前には数本の万年筆があります。


万年筆というのはあまり実用的ではありません。


万年筆のインクは水性で、紙によっては裏抜けしてしまったり、インク漏れなどのリスクもあります。


何より、万年筆は乾燥してしまうとペン先が使用できなくなったりすることもあるため、ボールペンの利便性には敵いません。


そんなボールペンも、デジタルの普及によりあまり使われなくなってきていると思いますが、パソコンで打ち込むのと筆記具で書くという行為では、同じ文字の記述であっても体感レベルで得られる感覚が違ってきます。


特に万年筆の場合、ボールペンと違ってペン先が紙に直に触れるため、ボールペンとも少し違った感覚が得られます。


ボールペンはペン先のボールを介してインクが紙に伝わりますが、ボールペンをずっと使用していればそれが当たり前になります。


当たり前になるということは、それが現状になるということです。


スマホでスケジュール管理をするのではなく、手帳に書いてスケジュールを管理したい人にとってはそれが現状になります。


無意識の行為が現状を作りだし、デジタルの利便性が認識できません。


一方で、デジタルで管理するのが当たり前の人にとってはそれが現状です。


書くことで得られる体感を認識できません。


現状というのは、その外側を作り認識させなくします。


無意識でそれを繰り返すため、そこが当たり前になるのです。


日本では黒のインクが一般的です。


販売されているペンには黒のインクが装填されていますし、お店などで用意されているペンのインクも黒です。


しかし、海外では青色が一般的に使用されていることもあります。


ヨーロッパの筆記具メーカーの万年筆を購入すると、ブルー(ブルーブラック)のインクが付属していることがあります。


日本人にとっては黒のインクが一般的、つまり現状です。


なぜ黒色なのかということを深く考えられることがそもそもないと思いますが、意識に上がれば変えることができます。


それでも、持っているペンのインクを全て他の色に変えるということはあまりないと思います。


実は、ペンのインクは現在、色々なメーカーから独自のインクがたくさん販売されています。


特に万年筆の場合は大量の種類があります。


インク沼とも呼ばれますが、万年筆やガラスペンなどで万年筆のインクを楽しむ(はまると抜け出せない)というブームがあるほどです。


実際、綺麗な色がたくさんあります。


万年筆でこういったたくさんのインクを楽しむ場合、基本的にはインクは混ぜることはできないので念入りに洗浄しながら別の色を使ったり、複数本用意し色によって使い分けることになります。


デジタルが当たり前の人にとっては考えられないことかもしれません。


手間をかけることや利便性が高まることの善し悪しは別として、何が現状になるかで認識できるものが変わってくるということは知っておく必要があります。


意図的に作られた現状は、知らない内にマトリックスのような世界とまでは言わないものの、人生の多くの部分をコントロールされているかもしれません。


何事も善し悪しがありますが、広告なんかは良い面だけを見せて実際に購買行動に繋げます。


良いと思わされ、買わされたという側面もあるわけです。


現代社会ではもはやそれが当たり前となっています。


逆に言えば、そんな当たり前が社会を形成しているという双方向性があります。


十分な情報が得られていない状態で選択させられているのです。


コントロールされ続ければ、それが当たり前となっていきます。


現代社会に対してみなさんはどのように感じているでしょうか。


これからどういう社会にしていきたいでしょうか?


最後までお読みいただきありがとうございました。

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