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  • 執筆者の写真鈴木 翔太

【解説】ゴール設定について

更新日:2021年9月26日

この記事にアクセスしていただきありがとうございます。



今回は「ゴール設定」について書いてみます。


コーチングにおける「ゴール設定」は非常に重要です。


ゴール(≓目標)がないと危険とも言えます。


日本社会にはなんのために生きているのかわからないと考えている人がいることに驚きます。


ゴールがないと、日常に意味を持たなくなるのです。


生きている意味がない人間なんていないと私は思いますが、ゴールがないとそういった考えが思考を支配してしまうようです。


日常が辛いと感じている人ほど、この記事を読み進めていただき、ぜひゴールを設定して欲しいと思います。


まず、ゴールとは何かというと、人生における目標のことです。


しかし、このコーチングでは目標という言葉を使いません。


ゴールという言葉に馴染みのない方もいらっしゃるので、あえて目標という言葉をつかうことはあるかもしれませんが、日本語の目標という言葉とコーチングのゴールという言葉は少し違います。


それは、コーチングで使うゴールという言葉には、いくつかのルールがあるという点です。


それでは「ゴール設定」についてのルールを挙げておきます。


・現状の外側であること

・want toであること

・ゴールは再設定する必要があること

・一つではなく多方面に多くのゴールを設定すること


これらのルールはそれぞれの理由が密接に関わっていますが、順番に説明していきます。



・現状の外側であること


これは最新のコーチング理論において非常に重要なことです。


現状の外側とはどういうことかを理解するには、まず現状とは何かということを理解しなければいけません。


このコーチング理論での現状は、現在の状態だけでなく、その現在の状態が続くと未来に起こる可能性があることも現状と考えます。


例えば、会社員がその会社の社長になるというゴールは現状の内側である可能性が高いのです。


これは理想的な現状であって現状の外側とは言えないでしょう。


現状の会社員を続けていれば、可能性は低くても達成される可能性があるために人間の脳は創造性を発揮しません。


ではどのように現状の外側のゴールを設定すれば良いのでしょうか。


いくつか方法がありますが、ブログの特性上言葉のみで伝えることになるので一つだけ紹介しておきます。


それは抽象度を上げることです。


抽象度に関しては他の記事でも紹介していますので詳しくはそちらも併せてご覧いただきたいのですが、通常、現状というのは抽象度が低いです。


先ほどの、会社員がその会社の社長になるというのは抽象度が低いのです。


これは自分が出世して社長になれば達成されます。


ゴールというよりは目標です。


社長になるというのは、子供がプログラマーになるとかユーチューバーになると同じ抽象度です。


社長になる方が、難易度は高いかもしれませんが自分が○○になるということですので、抽象度としては同じです。


抽象度が上がると、例えば世界の物流業界を健全にするというようなゴールがあったとすると、社会性が出てきて抽象度が上がります。


自分だけが○○になるという抽象度では達成が困難でしょう。


すぐに達成する必要はありません。


何十年後かに達成するイメージです。


より先の未来にゴールを設定することも抽象度が上がります。


これぐらい抽象度が高いゴールであることが望ましいです。


抽象度を上げることで、どこかの抽象度から現状の外側になります。


ではなぜ、現状の外側のゴールであるべきなのでしょう。


これは、スコトーマ(心理的盲点)をはずすためです。


スコトーマに関しても別の記事で解説していますが、スコトーマがあると、認識したいものが認識できなくなります。


「一般社員がその会社の社長になる」ことがゴールであれば、出世するための勉強やコミュニケーションなどを重視するでしょう。


実はこれは、益々現状にフォーカスしています。


現状の会社員という状態を維持しているのです。


何か大きなことを成し遂げたい場合、その方法は現状の外側にあることが多いのです。


このような現状の延長線上のゴールは、結果的に達成を困難にします。


会社員であれば、社員数の多い大企業であればあるほど困難にするでしょう。


抽象度の高い現状の外側のゴールを設定することで、達成方法がわからなくても問題ありません。


人間は、本人にとって重要な物を認識するという脳の機能があるので、ゴール設定することで達成方法が見えてきます。


抽象度が高ければすぐに見えてはこないかもしれませんが、ゴールへの過程がだんだんと認識できるようになってきます。


現状の外側についての解説もしていますので、より詳しく知りたい方はそちらもご覧ください。



・want toであること


"want to"とは"~したい"の英語訳です。


つまり自分が心から望む達成したいゴールが望ましいということです。


"have to"(~しなければならない)では大きなエネルギーは生まれません。


ここでも例を出してみましょう。


小学生が学校から帰ってきて、宿題をやりたがらない光景を思い浮かべてください。


宿題をやりたがらない小学生にとって、have toの"勉強"ではなく、want toの"友達と遊ぶ"をしようとします。


友達と遊ぶ時はエネルギー全開です。


新しい遊びなんかをクリエイティブに思いつきます。


最近ではユーチューブを見て自分で配信する小学生もいますよね。


一方、have toの宿題をしているときは中々進みません。


これは社会人でも同じことが言えます。


大好きな趣味は全力で楽しむのに、仕事が嫌いな人は働く日の前日の夜になると憂鬱な気分になります。


勉強も仕事もwant toであることが重要です。


want toのゴールがあれば、それまでの過程に勉強や仕事があってもwant toであると感じるでしょう。


それが苦だと感じるようであれば一度ゴールを疑ってください。


抽象度が低ければ、want toだと思わされている可能性も出てきます。



・ゴールは再設定する必要があること


設定したゴールに向かっていくのは素晴らしいことです。


先述した抽象度が高いwant toのゴールであればそれは達成されても全くおかしくはありません。


しかし、ゴールは再設定することを忘れてはいけません。


赤信号になると走っていた車がブレーキをかけるように、ゴールに近づくにつれエネルギーは小さくなるからです。


常に青信号である状態を作り出すためにゴールに近づいたら、達成する前に更に現状の外側のゴールを再設定することも重要です。


アメリカの調査では、リタイアした人が新たな目標がないために、平均18ヶ月で何らかの原因で死亡しているというデータがあるそうです。


ゴールを達成した瞬間にエネルギーはなくなり燃え尽きてしまいます。


また、have toのゴールだと感じた時も再設定しましょう。


設定したゴールを誰にも言わないことも大切です。


言ってしまった瞬間にhave toのゴールになってしまう可能性があります。


抽象度の高いゴールであれば「ドリームキラー」が現れることもあります。


「ドリームキラー」はあなたのゴールの達成を阻もうとする人たちのことです。


あなたにはできないなんて言葉を簡単に口にしてきます。


唯一ゴールを言っていいのはコーチのみです。



・一つではなく多方面に多くのゴールを設定すること


これも非常に重要な考え方です。


ゴールが一つしかないというのも危険です。


なぜなら、人生を構成するものは一つではないからです。


職業やお金のゴールはもちろん重要ですが、健康、趣味、学習、家族、地域、社会・・・


これをコーチングではバランスホイールと言います。


人生というホイールは、たくさんの分野のゴールを設定して達成するからこそ上手く回るのです。


ゴールは一つではなく、ありとあらゆる方面にバランスよく設定してください。



ゴール設定の重要性がご理解いただけましたでしょうか?


私たちは生きているうちに自分の限界を決めています。


「ゴール設定」は本来持っている能力を引き出すための第一歩です。


ぜひルールに則ってゴールを設定してみてください。


もしわかりにくい点などございましたら、コメントでもお問い合わせからでもご質問ください。



この記事を最後まで読んでいただきありがとうございます。


認知科学に基づくコーチング理論

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