鈴木 翔太
【初心者向け説明】どのような目標を持てば良いか?
更新日:2021年9月2日
この記事を閲覧していただきありがとうございます。
この記事では、コーチングでいう目標とはどのようなものなのか
ということについて書いてみたいと思います。
前回の記事では、社会性のある目標という表現をしましたが、
他にも注意すべきルールがあります。
ルールが守れていないといつまでも変われない状態になります。
目標設定時には、
・社会性のある大きな目標
・過去基準にしない目標
・自分が達成したいと心の底から思える目標
・ありとあらゆる分野に対してたくさん設定
上記を満たすような目標である必要があります。
目標いう言葉を使っていますが、コーチング用語ではをゴールと言います。
コーチングでのゴールとは、上記を満たしていることが大前提です。
ゴールに近づいたら再設定するなどの重要なルールもありますが、
まずはこれらの点をおさえておく必要があります。
もちろん、それには理由がありますので順番に見ていきましょう。
・社会性のある大きな目標
これには理由がありますが、まずは社会性のある大きな目標に
ついて考えてみます。
社会性があるというのは、利他的であるということが言えます。
社会というのは、保障制度や施設なども含め、
たくさんの人で構成されています。
極端に言うと、全世界全ての人に役に立つようなゴールを
設定しましょうということです。
もちろん、動物全体のことを考えていても問題はありません。
これが社会性のある大きな目標、ゴールです。
コーチングでは、抽象度が高いと表現します。
抽象度というのは分析哲学の言葉です。
記事挿入 詳しくは別の記事をご参照ください。
我々人間には必ず、心理的盲点というものがあります。
詳しくはこちらも別の記事をご参照いただければと思いますが、
この目標を持つことで、心理的盲点を減らしていくことが出来ます。
前回の記事の、見える世界(認識できる世界)というのも
この心理的盲点によるものです。
抽象度の高いゴールであることが心理的盲点を
なくしていく鍵の一つとなるのです。
・過去基準にしない目標
このコーチングでは過去は一切関係ありません。
コーチングでは現状の外側という言い方をします。
今ある現状というのは、今までに何をしてきたかによって決まっています。
つまり、過去が現状を決めているのです。
現状の外というのは、もはや過去ではありません。
現状の外に目標を持つというのは、未来に目標を持つということです。
これにより、それまでの過程も未来にはたらきかけることになります。
完全に未来志向です。
過去にこんな実績があるから未来にこういうことをしよう
というのは過去を基準にしています。
過去の成功や失敗を基準に目標を持つと、心理的盲点ができてしまいます。
1年前に成功した方法が、めまぐるしい変化を伴う
現代社会にも通用するとは限りません。
しかし、過去を基準にしてしまうとそれが正しい、
正しくないと考えることで他により良い方法があったとしても、
心理的盲点により見えなくなってしまいます。
これでは本来の人間の能力を発揮することは出来ません。
未来に何をするかということなので、過去が関係ないのは
当たり前と言えば当たり前なのですが、ここが中々理解しづらいようです。
頭でわかってはいても、体感レベルで無意識が否定する場合もありますので、
意識的に未来について考える時間を増やしていくことが重要です。
・自分が達成したいと心の底から思える目標
当たり前と言えば当たり前なのですが、日本社会を見てみると、
実は誰かに言われたことなんかを目標にしている人は少なくありません。
自分の「やりたい」が心理的盲点となってしまっている状態です。
親や会社の上司から「こういう人になりなさい」ということを
受け入れてそれを目標にしているのです。
もちろん否定するつもりはありませんが、
それが嫌で嫌で仕方がないというケースも実際に多くあります。
生きるということは、何らかの目標に対して命を削るということです。
その目標が心の底から達成したいと思えない目標は
コーチングのゴールの概念には当てはまりません。
ゴール達成までの過程にエネルギーが出ませんし、
嫌で嫌で仕方がない状態を生み出してしまうからです。
逆に心の底から達成したいゴールであれば、
それまでの過程もやりたいことで満たされます。
科学的に説明すると、行動を促すドーパミンが分泌され
どんどん行動するということです。
・ありとあらゆる分野に対してたくさん設定
人生を構成する分野は一つではありません。
職業や趣味、健康やお金、家族や社会、生涯教育など、
様々な分野があります。
日本人の場合、お金のためにたくさん働くという人が
多くいることは間違いありません。
社会が多様化してきて個人で仕事をする人が
増えてきているとは感じますが、多くは会社などの組織に属し、
サービス残業が当たり前というケースもあります。
会社に押しつけられた目標のために毎日毎日働き、
その結果健康を害してしまうというのは
今でもニュースでよく見かけるのではないでしょうか。
一つの目標だけに対して命を削っていると
このようなことが起こり得るのです。
正確には、一つの目標だけを達成しようとするマインドを
持っているから起こり得ると言った方が良いかもしれません。
一つの目標が心理的盲点を作り、他の分野を見えなくするのです。
だからこそ、多くの分野にたくさん目標を持つことで
バランス良く生きることができるのです。
コーチングではこれをバランスホイールと言います。
多方面にバランス良くゴールを設定することで
うまく車輪が回るのです。
これらのルールを満たした目標をコーチングではゴールと言います。
説明の仕方として目標という言葉を使いましたが、
コーチングでは基本的にゴールという言葉を使います。
人間が成功していくための方法論として、
ゴールは非常に重要な概念のため、目標という概念と
混同しないように明確に切り分けるためです。
みなさんもたくさんのゴールを設定してみてください。
心理的盲点がはずれる感覚や生きることの充実感が得られるはずです。
最後までお読みいただきありがとうございました。