鈴木 翔太
「キングダム」から学ぶマインドの上手な使い方
更新日:2021年9月18日
この記事を閲覧していただきありがとうございます。
今回は大人気漫画「キングダム」からマインドの使い方について分析してみたいと思います。
※漫画はフィクションであっても、人間の認知のカラクリがたくさん詰まっています。
5巻の48話に、第31代秦王 嬴政(えいせい)が、天下の大将軍になるというゴールを持った信(しん)に対して、「急ぐのと焦るのは違う」と言うシーンがあります。
このとき、信は怪我をしていました。
怪我をしているのに、無理をして悪化させては本末転倒です。
実際にはスポーツなんかでよくある話です。
焦りからは、目の前のことに囚われたり(抽象度を下げる)、have to(~しなければならない)を仕掛けてしまうきっかけを作りやすいです。
人間は、want to(~したい)の状態がパフォーマンスを高めます。
これをしないといけない、というマインドの状態ではエネルギーも出ません。
やりたいことをやるからこそ、ドーパミンが分泌されて行動を引き起こします。
怪我をしているのであれば、怪我を治すことが結果的にゴールに近づきます。
怪我を治すことが一見ゴールから遠のいているような気がするかもしれませんが、ゴールに近づいているのであれば、急いでいるとも捉えることができます。
話中では、力仕事をしているので無理をしているようにも思えますが、、、怪我を治しながらでもできることは見つかるでしょう。
「オレにとってはけがしたことが成功だった。けがしたことで世界一に近づいたと思っている」
スポーツだけでなく、マインド(脳と心)のはたらきは我々の全ての活動に関わっています。
話は戻りますが、「焦らずとも刻(とき)は来る 準備だけは怠るなよ」
この言葉も非常に興味深いです。
時間が流れると考えるなら、この場合の時間は未来から過去へ流れています。
ゴールを設定すれば、時間は未来から現在そして過去に流れるのです。
どういうことかというと、我々には自我がありますが、この自我の機能として、自分にとって重要なものを認識するというカラクリがあります。
目の前の世界に「赤い物は何個ありますか?」と聞かれると、意外にたくさんあることに気がつきます。
ゴールというのは本人にとって重要なことですから、それを達成するのに役立つ方法も重要です。
この自我の機能により、未来のゴール達成に必要な方法は、すぐにはわからなくても、達成方法が後から認識できるようになるのです。
過去の積み重ねがゴール達成をするのではなく、ゴールを達成することを確信することでゴールが近づいてくるのです。
話中では、字が読めない信が、河了貂(かりょうてん)から立て札にある初陣に繋がる情報を得るという形で表現されています。
多くの人がこの情報にたどり着くとしても、その捉え方も一人一人異なります。
このようなことが実際に起きてくるのが人間の認知の仕組みです。
最後までお読みいただきありがとうございました。